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映画DVD「メタル〜ヘッドバンガーズ・ジャーニー〜」特典映像

サム・ダン監督が来日して日本のヘヴィメタルミュージシャンとジャーナリストの大野さんにインタビューする特典映像を見ました。監督は、もともとヘヴィメタルは反キリスト教など悪魔崇拝の思想があるが、日本には邪悪なもの、反体制にはどんなテーマがあるのかをすごく知りたがっているのだけど、誰もが日本にはそういうのあまりないし…という回答でちょっと困ってたっぽい。
和嶋さんだったら、青森には恐山というのがあってですね…と話しそうだと思ったのになぁ。私が思うに、日本ではそういう悪魔とか、妖怪とか邪悪なイメージって、漫画から受けることが多いと思うのね。手塚治虫とか、梅図かずおとか。SF的イメージもアニメからが多いと思うし。それから、海外のメタルからインスパイアされて出てきた漫画もあって、80〜90年代に私がジャンプで読んだ「BASTARD!!」とか「ジョジョ」とかはだいぶメタルの曲名や人物から取ってるそうなので。SF、ホラーの洋画も受け入れられてるし、日本では海外のメタルのダークな世界は、社会への反抗ではなくて作品を楽しむような感覚なのかもしれません。
二井原さんが、ノルウェーのブラックメタルバンドの中で、教会を焼いたりしている人がいることを監督から聞いて、musicを日本語では「音楽」というんだと紙に書いて、楽しむもんだろう。教会焼いてる場合じゃないぜと言っていた(全部英語で)かっこいい!
また、本編未公開映像の中でブラックサバスのトニー・アイオミが指を切った話をしていて、それがすごかった。ファンなら当然知っているのでしょうけれど。バイトで鉄の板を切ったときに指先が切れて元に戻らなくて、でもギターを諦めたくないので、自分で義指を作ったり、楽器メーカーにギターの弦を細くするよう頼んで、うまくやってくれないので結局メーカーを買い取ったんだそうな。
私は純粋にメタラーではないけれど、メタルを愛する人たちの気持ちがとても共感できます。ロックがアメリカで生まれたころは、ロックというだけで反体制だったり、阻害されてきたのだけど、現在はロックは普通に社会に入り込んでいる。でも、メタルというロックの派生ジャンルはロック精神をもっともピュアに引き継いでいるのだろうなと思いました。ださいとか時代遅れとか言われることもあるけど、好きなものを貫いているのですね。
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