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UN街

先週から2週に渡って、芸暦1年未満の芸人を集めての討論会をやり、それをモニターでウンナンと有田と大木が見て、ダミーの俳優を通して意見を出すという企画。先週は大木の意見がメインだったが、今回は有田がメインで意見を出してたのですごく興味深かった。普段のトーク番組などは笑いを取るのが先に出て本音は隠れるが、こうやって組まれると本来思っているお笑いに対しての考えとかが直接分ると思うので。
討論会のテーマは「売れれば勝ちなのかどうか」とか「笑われる芸人はプロではないと思う」というのが論点になっていて、話し合う芸人達がそれぞれ、どんなお笑いが好きか、理想なのかがやはりポイントなのだと思うのだが、どちらの意見もあるだろう。作り込んだネタで笑わせるのはたしかに最も真っ当だけど、でも芸人には色々なタイプがいて、体張ったリアクションが面白い人もすごいと思うから、私は好きだ。有田はモニタを通して、「どんな方法でも笑いを取れば勝ちなんだ」とか「ノープランで舞台に出ても、アドリブでウケたらいいって事だろ」と熱心に語り、そして真剣な目で見ていた。前にラジオで、芸人になりたいというリスナーの投稿に、「有田さんに憧れて入ってきました」と言って来たけど、すぐに夢敗れて去って行った人を何人も見てるとか「見損ないました」と言われたこともあるという話を思い出して、深い思いを持ってるんだろうなと。
テレビとかを見ていて「お笑いが好き」な人って、それほど多くは無いと思うのね。興味ない人もいるし、ananのアンケートなんかもそうだけど。笑われたり、女性に嫌われたりするのは、本来は人として辛いことなのだけど、芸人はそれをプロの仕事でやっていて、いかに笑いを取るかということを重要にしているし、それが一番喜びに感じるのが芸人魂なんだろうと思う。
それから、若手にそれぞれ「自分が売れる為の3箇条」を上げろと言われて、努力とか運とか実力とか言う中で、有田がダミーを通して答えたのがこれ。
・モテないこと。「モテないから、せめて笑いで取ろうと思うから」「モテてたら、最初からジャニーズに入ってましたよ」たしか最初はアイドルになりたかったんだよね(笑)
・ネガティブなこと。「何でも後ろ向きに思うところから、ネタが生まれるから」
・卑屈なこと。「悔しいと思うことで、上に上がろうとするから」だったかな?どれも有田らしいと思ったが(笑)こうだから売れるってことじゃなくて、これは有田が自分を意識して言ってるんだろうなと、芸人として辿り着いた答えみたいな感じがした。こういう所、私はシンパシーを感じてしまう。それから有田がダミーを通して意見を言うのに、途中からウケを狙って他の芸人達を驚かせてたところも、ウンナンが「人格変わっちゃってるよ」と焦ってたのだが、そうせずに居られなかったみたいで面白かったなぁ。
有田が若手時代を振り返って、最初は二人が学歴があることを「他とは違う」と過剰に自信を持っていたとか、他の芸人がメインの番組に出る事も自分たち中心だと思ってやってたりしたが、今では「どこも有り難く出させてもらってます」と大木と頭を下げて(笑)
大木も昔はこだわりがあって、他の芸人を批判したけれども、「今はみんな好きです。芸人って素晴らしい」と言ってにっこりしたのが、なんだかしんみりしちゃった。ピンになってからもがんばってるねーと(笑)二人とも一時のブームで、すごくモテたこともあっただろうけど、同時期に出て来た芸人がどんどん消えていく中で、残ってるのは本当に力がある証拠だし、好きじゃないと続けられないだろうから。
この討論を今の売れてきてる若手芸人達で見てみたい(笑)ウンナンは静かに見守ってたのがベテランの余裕という感じ。もうちょっと話が聞きたい気もしたけど。「お笑いスター誕生で1週でこけてたら、芸人になろうと思わなかった」と振り返ってたり、ナンチャンが「運でここまで来ましたー」と照れてたのも良かった。