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「アップルの法則」林信行 Appleはロックバンドのようなもの


林信行さんは、アップル社、Macについてのジャーナリストで昔から有名な方です。
AppleiPhoneで世界を驚かせ、日本の携帯電話市場に風穴を開けたとも言われた今年、このような背景から、ビジネスパーソン向けの本を出されたのだと思います。
Macだけの本だったら、Macファンしか読まないですものね。
Appleコンピュータの誕生から、現在に至るまでの歴史の説明と、ものづくりに対する考え方などを説明して、iPodがなぜ爆発的に売れてそれ以外の音楽プレーヤを大きく引き離したか、日本の会社の製品との違いと、アップルに学ぶべきことを提示しています。
中心になるのは、Appleコンピュータの創始者であるスティーブ・ジョブズです。本で語られているように、Apple設立後に役員との対立により座を追われたのですが、アップルは存亡の危機に陥ります。ジョブズが復帰してiMacを発表してからは、世界中で知られるようなブランドとして復活しました。
スティーブ・ジョブズが行う製品発表のプレゼンテーションは、他では見られない驚きと感動を呼ぶもので、「まるでロックコンサートのよう」と表現されていました。
これを読んで私は、そうか、Appleはロックバンドかと思った(笑)スティーブ・ジョブズはメインボーカルで作品の世界観を作る中心人物だ。メンバーのもめ事で一度は去ったが、やはりこの人がいなくてはAppleではないということで復帰して、奇跡的な大復活をしたのだ。
というわけで、スティーブ・ジョブズ筋少におけるオーケンみたいなものだったということ(笑)
いや、これで終わりでは申し訳ないのでもう少し。私は筋少メンバーがMacを使ってたので影響を受けたのもあるし、就職した会社でたまたまMacで印刷物制作するところに入ったのがきっかけで使いだした。それから転職して現職のMacメインの販売店でサポート電話担当になっている。
Macが存亡の危機に陥ったとき、ちょうど1996年くらいから、日本は不景気だしで下降線になっていき、Macは無くなるんじゃないかと噂されていた。互換機の時代は辛かった。MacOS9にも飽きて、Windows95、98と出ていくなかで、私もWinに乗り換えようと個人のメインマシンが一時Winになったこともあった。OSXが出たが最初は使えるレベルではなくてだめなのかなーと思ってたんだけど。
しかし、すぐにバージョンアップして使いやすく美しくなり、iPodを買うとまたMacを使うようになりました。iPodは本当に素晴らしいです。アップルでも音楽好きの写真が考えて作ったのだそうです。
Appleが復活してOSXになって良かったです。IT技術者がMacを選ぶようになったのは知られているが、制作の現場ではまだ旧型のMacOS9が多く使われていて、OSXを使い始めたばかりの人がまだたくさんいます。私の仕事はここにあり、使い方を案内して喜んでもらえると嬉しい。それだけではなく辛いこともたくさんあるけれど、これからもMacに関すること、クリエイティブ業界に関わる仕事をしていきたいと思います。
1998年の広告「Think different.」誕生の制作秘話が書かれていて、面白かったです。箭内さんの話にそっくりでした。